ネットショップの価格競争に負けないためには【値下げせずに売るコツ】
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ネットショップ の価格競争に負けないためには、さまざまな対策や工夫を考える必要があります。なぜなら、価格競争はただ値下げをすればよいわけではないからです。
本記事では、ネットショップの価格競争に負けないための方法をご紹介するとともに、ネットショップの価格競争に巻き込まれたらどうなるのかについてご説明します。
ネットショップの価格競争に負けないようにすることは、自社の売上につながることになりますので、ぜひ参考にしてください。
そもそもネットショップの価格競争に巻き込まれるとどうなるのか
2021年現在、日本のネットショップでは価格競争が頻繁におこなわれています。価格競争とは、商品やサービスにおける価格の安さを競うことです。
ネットショップで価格競争に巻き込まれると、以下の被害を受けてしまうでしょう。
- 自社の売上が激減する
- 市場自体がシュリンクする
それぞれ順番にご説明していきます。
自社の売上が激減する
ネットショップの価格競争に巻き込まれると、自社サイトの売上が激減します。ネットショップ業界の価格競争は、サイトごとに最安値を確保しにいくこともあり、ネットショップ全体の商品価格が低下しているのです。
ネットショップの価格競争の代表例は、Amazonや楽天です。Amazonや楽天はネットショップ界のトップに位置しており、無数の商品数と業界最安値、便利で素早いサービスを取り揃えています。
両社は、そのサービスを支えるために、自社サイトの販売網を駆使し、製造者にコスト削減を要求し、低単価で商品を販売するという手法を取っています。
ネットショップ業界では、自社より大きなサイトの要求には逆らえません。そのため、自社より大きなサイトが起こすネットショップの価格競争に巻き込まれた際の対応をあらかじめ考えておくことが必要なのです。
市場全体がシュリンクする
ネットショップの価格競争に巻き込まれることで、市場全体がシュリンクします。シュリンクとは、ネットショップ内で販売されている商品の価格はそのままでありながら、商品の内容量が減っていく経済現象のことです。
スーパーやコンビニ等の食品業界では、以前からシュリンクが起こっており、最近ではネットショップ業界でも発生するようになりました。発生し始めた理由は、2017年の物流運賃のコスト増がきっかけでした。
ネットショップサイトにおいて、物流コストが増えることは大きな損失です。少しでも損失を減らすため、配送料コストを抑えて、商品の内容量を減らす手法が当たり前になりました。
結局のところ、量は減っても価格は変わらないため、値上げをしていると同じことになるのですが、ユーザーの購入率を維持するためにネットショップではシュリンクせざるを得ない状況になっているのです。
ネットショップ の価格競争に負けないためには
ここまで、ネットショップの価格競争に巻き込まれるとどうなってしまうのかということについて説明してきました。
ネットショップサイトは今でも日々増えており、価格競争は毎日のようにおこなわれています。この価格競争に負けないためにも、戦略を練ることやサイトの差別化を図ることが必要になります。
ここからは、ネットショップの価格競争に負けないための方法について解説していきましょう。
クロスセル・アップセルで勝負する
ネットショップの価格競争に負けないための方法として1つ目に挙げられるのは、クロスセル・アップセルで勝負することです。
- クロスセル:商品購入時に、関連商品を一緒にすすめること
- アップセル:商品購入時に、それよりも高品質で高単価な商品をすすめること
クロスセルは、新規ユーザーよりもリピーターに有効で、逆にアップセルは、新規ユーザーに有効です。
クロスセルがリピーターに有効な理由としては、リピーターはすでに自社の商品を購入しており、同じ会社の商品に対しては財布の紐が緩くなっているからです。「3個以上で送料・手数料無料」等の特典をつけることで、リピーターの購入率も上がるでしょう。
また、アップセルが新規ユーザーに有効な理由としては、自社の商品の購入を今決定した人に対してお得なアップセルの情報を提供すると、より高単価なものを購入しやすくなるということが挙げられるでしょう。
たとえば、新しく行ったファーストフード店で「この飲み物は+20円にするとサイズをLにできますよ」という声掛けをされた場合、新規ユーザーは比較する情報を持たないため、「20円くらいであれば、Lサイズを購入しよう」と思いがちなのです。
クロスセル・アップセルをうまく活用することで、自社の利益を増大させることが可能です。どのようなターゲットにどのタイミングで行っていくか、十分に検討してから勝負に出ていきましょう。
セールスコピーで差別化する
2つ目として挙げられるのは、セールスコピーで他社サイトとの差別化を図る方法です。セールスコピーでは、「30代女性の!」「今日なら半額!」等、お得感が味わえる内容で、ユーザーにわかりやすく伝えることが必要です。
商品を理想の価格で売るためには、セールスコピーは必須と言えるでしょうし、普段の売上向上につなげるためにも、商品の魅力についてどのようにユーザーに伝えるかということを深く考えておきましょう。
また、セールスコピーと言えば、文字ばかりを想像しがちですが、画像や動画を使用することもあります。画像や動画を使用する際は、商品の特徴や使用感をわかりやすく伝えましょう。
限定商品を取り入れる
3つ目として挙げられるのは、限定商品を取り入れる方法です。
他社サイトでは手に入らない限定商品を作ることで、他社との差別化を図ることができます。また、限定商品を取り入れれば、オリジナルブランドとしての価値もつくため、ユーザーの購入率も上昇するでしょう。
そして、限定商品を取り入れる際は、サイトジャンルに特化した商品が好ましいです。たとえば、ジャンルが服であれば、オリジナルTシャツを出すという方法もよいのではないでしょうか。
限定商品は、簡単に他社サイトと差別化できる方法ですので、積極的に取り入れましょう。
間接コストを削減する
4つ目として挙げられるのは、間接コストを削減することです。間接コストとは、配送料や在庫管理費などを指します。
配送料は、2008年の物流運賃値上げにより各業界にとって大きなコストになっています。配送料高騰によるコストを少しでも抑えるために、店頭受け取りを活用しましょう。
また、在庫管理費もネットショップの間接コストとして大きくなっています。あなたの会社でも困っているのではないでしょうか。
自社の在庫を減らすためにおすすめの方法は、ネットショップをもうひとつ作成して、安値で在庫を売ることです。他社サイトで在庫を売ることは、最終的には自社サイトへの集客にもつながるので、一挙両得と言えるでしょう。
間接コストを削減する方法は、上記の例だけではありません。配送料・在庫管理費など高騰する経費を削減するために、様々な手段を検討するようにしましょう。
ネットショップ の集客経路を分散させる
5つ目として挙げられるのは、ネットショップの集客経路を分散させることです。ネットショップの集客経路を分散させると、ユーザーの幅を広げられるでしょう。
基本的なネットショップの集客経路は、以下のとおりです。
- SEO
- SNS
- インターネット広告
- 口コミ
ネットショップの集客経路を分散させる際は、必ずSNSを利用しましょう。SNSには、TwitterやInstagram、Facebook等があり、他の集客経路に比べ、拡散力があります。
SNSの種類によってユーザーの特色は異なるので、自社サイトに合ったSNSを使うようにしましょう。
ターゲット属性ごとに ネットショップ を切り分ける
最後に挙げられるのは、ターゲット属性ごとにネットショップを切り分けることです。初心者は、ネットショップを1つにまとめがちですが、目的別に分けて運用することで、価格競争に巻き込まれにくくなります。
ネットショップを分けるときは、自社ブランドのイメージを全面に出していくサイト、在庫処分をするサイト、好きなものを販売するサイト等2~3つのものに分けていくようにしましょう。
ネットショップを分けすぎると運営するのが大変になり、人手が必要になってしまいます。ネットショップを切り分けるときは、開設後の運営計画も考えておくことが必要になります。
まとめ: ネットショップ の価格競争に巻き込まれないためには工夫が必要
ネットショップの価格競争に巻き込まれたらどうなるのか、ネットショップの価格競争に負けないための方法について解説しました。
ネットショップの価格競争は、昨今のネットショップ界隈で頻繁に行われており、対策や工夫が必要になります。加えて、ユーザー層によってネットショップの方向性が変わるため、価格競争を攻略する難易度も異なってくるのです。
まずは、ネットショップの方向性を決め、価格競争に巻き込まれないための対策や工夫を講じていくようにしましょう。
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ブランディングで育てるECコンサルティング会社を経営しています。中小企業向けに100社を超えるECサイト構築経験を活かし、ECコンサルタント兼Webマーケターとして50社以上のEコマース事業の課題を解決。一般社団法人全日本SEO協会会員としてECサイトのSEOが得意。
ブランディングで育てるECコンサルティング会社|アイヴィクス株式会社
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