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AppSheet vs kintone 徹底比較【2025年版】顧客管理アプリを運用・定着させるなら、どっちを選ぶ?

kintone

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投稿日:20251023 更新日:20251023 カテゴリー: kintone , ブログ , 業務改善

AppSheet vs kintone 徹底比較【2025年版】顧客管理アプリを運用・定着させるなら、どっちを選ぶ?

「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を最近よく耳にしませんか?「なんだか難しそう…」と感じるかもしれませんが、要は「デジタルツールで仕事をもっと楽にしよう!」という取り組みのことです。その中でも、プログラミングの知識がなくてもアプリが作れるノーコード・ローコードというツールが、今とても注目されています。

特に、お客様の情報を管理する「顧客管理」は、どんなビジネスでも重要な業務ですよね。この顧客管理を効率化するために、Googleが提供する「AppSheet」と、日本の企業であるサイボウズが提供する「kintone」という二つのツールがよく比較されます。

この記事では、顧客管理アプリの導入を考えているけれど、どちらを選べばいいか分からない…というあなたのために、二つのツールを徹底的に比較します。単なる機能の紹介だけでなく、料金や使いやすさ、サポート体制まで、あなたの会社にピッタリなツールがどちらか分かるように、分かりやすく解説していきますね 。

目次

AppSheetとkintoneの全体比較:そもそも、この2つのツールは何が違うの?

AppSheetとkintoneは、どちらもノーコードでアプリを開発できる点は同じですが、実は得意なことが全く違います。この違いを知ることが、ツール選びの最初のステップです。

AppSheetを一言でいうと、「今あるデータをスマホアプリに変身させるツール」です。例えば、あなたが普段使っているGoogleスプレッドシートやExcelの顧客リストを、AppSheetと連携させるだけで、あっという間にスマホで使える顧客管理アプリが完成します。Googleのサービスなので、Google DriveやGmailとの相性も抜群です 。

一方、kintoneは「データを入れる箱(データベース)とアプリがセットになった宝箱」のようなツールです。データの置き場所をあれこれ考える必要がなく、kintoneの中でデータの管理からアプリの作成、さらにはチーム内のコミュニケーションまで全てが完結します 。日本の企業が作っているだけあって、私たち日本人にとって非常に分かりやすく、直感的に使えるのが大きな魅力です 7

この違いは、アプリの作り方にも表れます。AppSheetは「どのデータを使おうかな?」と、手持ちのデータから考え始めるので、少しだけITの知識が必要になることがあります 。対してkintoneは「どんな情報を管理したいかな?」と、作りたいアプリのイメージから始められるので、パソコンが苦手な方でも安心してスタートできます 7

表1: AppSheet vs. kintone – 基本比較

比較項目AppSheetkintone
提供元 / 出自Google / グローバルサイボウズ / 日本
基本コンセプト今あるデータアプリデータベースアプリが一体化
主なデータソースGoogleスプレッドシート, SQL DB等kintone内蔵データベース
得意なユーザーITに詳しい人, 外回りの営業担当パソコンが苦手な人, 社内チーム
最大の強みデータの自由度, スマホ機能使いやすさ, 業務フロー管理, サポート

料金プランの徹底比較とコスト分析:無料で始められるAppSheet、チームで使うkintone

ツールを選ぶ上で、料金はとても重要ですよね。でも、月額料金だけでなく、あなたの会社の規模や使い方に合った「トータルコスト」で考えることが大切です。

AppSheet:小さく始めたい人にピッタリな料金体系

AppSheetの一番の魅力は、なんといっても無料で始められる点です 。まずは無料で試してみて、「これなら使えそうだ!」と思ったら有料プランに切り替える、という使い方ができます。これならリスクがなくて安心ですよね。

有料プランも、月々5ドルからと非常にリーズナブルです 。

そして、ここが重要なポイントです。もしあなたの会社が有料版のGoogle Workspace(GmailやGoogle Driveのビジネス版)を使っているなら、AppSheetの主要な機能(Coreプラン)が追加料金なしで使えてしまうんです 。これは、対象の企業にとっては、ものすごいメリットと言えるでしょう。

表2: AppSheet 料金プランと顧客管理アプリ向け主要機能

プラン価格(ユーザー/月)主要機能と制限顧客管理での用途
Free$0お試し開発, ユーザー10名まで個人利用, 学習, 「とりあえず作ってみる」
Starter$5ユーザー数無制限, 基本的な自動化小規模チームでの簡単な顧客情報集め
Core$10 (Workspaceに内包)少し高度な自動化, セキュリティ設定, バーコード読取ほとんどの社内アプリ, 基本的な顧客管理
Enterprise$20~外部システムとの連携など全部入り他のシステムと連携する本格的な顧客管理

kintone:チームでの利用を前提とした料金体系

kintoneの料金プランは、シンプルに2種類。「ライトコース」(1,000円/ユーザー/月)と「スタンダードコース」(1,800円/ユーザー/月)です。

kintoneの料金で注意したいのは、最低契約ユーザー数が10名からという点です。つまり、スタンダードコースなら最低でも月額18,000円がかかります。そのため、2〜3人でビジネスを始めたばかりの会社にとっては、少しハードルが高いかもしれません。

表3: kintone 料金コースと顧客管理アプリ向け主要機能

コース価格(ユーザー/月、最低10名)主要機能と制限顧客管理での用途
ライト1,000円アプリ数200個, 外部サービスとの連携は不可顧客リストなど、kintoneの中だけで使うシンプルな管理
スタンダード1,800円アプリ数1,000個, 外部連携や機能追加に完全対応本格的な顧客管理, ワークフロー自動化, 他システムとの連携

コスト分析の結論:本当にお得なのはどっち?

表面的な価格だけでは、本当のコストは分かりません。

AppSheetは、Google Workspaceをすでに使っている企業なら、驚くほど安く高機能なツールが手に入ります。少人数で、とにかくコストを抑えて始めたいなら、AppSheetが断然おすすめです。

一方kintoneは、初期コストはかかりますが、チームで本格的に活用していく場合には、料金が分かりやすく計画を立てやすいというメリットがあります。ただし、より高度な機能を使いたい場合、追加で有料のプラグイン(拡張機能)などが必要になることも覚えておきましょう。

顧客管理アプリを運用する上で比較したい機能:データの管理から業務の自動化まで

ここでは、実際に顧客管理アプリを使う場面を想像しながら、両ツールの機能を比較してみましょう。

データベース設計とデータ管理機能:大切な顧客データをどう管理する?

顧客管理アプリの心臓部となるのが、顧客データを保管するデータベースです。

  • AppSheetの強みと弱み:AppSheetの強みは、とにかく自由なこと。Googleスプレッドシートを手軽に使うことも、会社の本格的なデータベースに接続することもできます。データの容量も、接続先のGoogle Driveなどの容量次第なので、実質ほぼ無制限に使えるのが嬉しいポイントです。ただし、その自由さゆえに、元のスプレッドシートを誰かが間違って編集してしまうと、アプリが動かなくなる…といったリスクも考えられます。データの管理は自己責任、という側面もあります。
  • kintoneの強みと弱み:kintoneの強みは、全部おまかせで安心なこと。アプリを作れば自動的にデータベースも作られ、データはkintoneの中で安全に管理されます。専門知識がなくても、顧客データと商談履歴を紐づける、といったことも簡単です。一方で、データはkintoneの中に保管されるため、容量には上限があります(1ユーザーあたり5GB)。kintoneの外でデータを活用したい場合は、スタンダードコースの契約が必要になります。

アプリのUI/UXとモバイル活用:スマホでの使いやすさは?

営業担当者など、外出先でアプリを使う人にとって、スマホでの使いやすさは非常に重要です。

  • AppSheetの強みと弱み:AppSheetは「スマホの達人」です。何も設定しなくても、最初からスマホで使いやすい画面が作られます。バーコードを読み取ったり、GPSで場所を記録したり、スマホで撮った写真をそのまま登録したりと、現場で役立つ機能が満載です。例えば、営業担当者が訪問先の位置情報をGPSで自動記録したり、建設現場の状況を写真付きで報告したりといったことが、標準機能だけで簡単に実現できます。外回りの営業担当者にとっては、最高の相棒になるでしょう。その代わり、画面のデザインを細かくカスタマイズするのは少し苦手です。
  • kintoneの強みと弱み:kintoneは「パソコンのプロ」です。オフィスでパソコンを使って、じっくりデータを入力したり、分析したりするのに非常に向いています。ドラッグ&ドロップで項目を自由に配置できるので、見やすい画面を簡単に作れます。スマホでも使えますが、AppSheetほど現場向けの特別な機能が揃っているわけではありません。バーコード読み取りなどは、追加機能(プラグイン)が必要になる場合があります。

業務プロセスの自動化と外部サービス連携:面倒な作業を自動化できる?

顧客情報を入力した後、そのデータを使って次の業務をいかに自動化できるかが、効率化の鍵です。

  • AppSheetの強みと弱み:AppSheetは「Googleの仲間たちと超仲良し」です。「新しい顧客が登録されたら、担当者にGmailで通知する」といった自動化が簡単に設定できます。Googleカレンダーとの連携も得意です。少し専門知識があれば、Google Apps Script(GAS)というものを使って、さらに複雑な自動化や外部サービスとの連携も可能です。ただし、日本の会社でよくある「課長→部長→役員」のような多段階の承認フローを作るのは、少し工夫が必要です。
  • kintoneの強みと弱み:kintoneは「ハンコ文化に強い味方」であり、「チームの会話の中心地」にもなります。申請して、上司が承認する、といったワークフロー(業務の流れ)を管理する機能が標準で備わっており、これが最大の強みです。稟議書や報告書の管理には絶大な威力を発揮します。さらに、アプリ上の顧客データについて、チームメンバーがコメント機能で気軽に議論したり、上司が指示を出したりできるので、情報共有が非常にスムーズになります。また、スタンダードコースなら、freeeなどの会計ソフトと連携して請求書を発行したり、豊富なプラグインで機能を拡張したりと、バックオフィス業務全体の効率化も可能です。

発展的考察:いいとこ取りの「ハイブリッド活用」

ここまで読んで、「AppSheetにもkintoneにも良いところがあるなぁ」と感じた方も多いのではないでしょうか。実は、最も賢い使い方は、両方を組み合わせていいとこ取りをすることかもしれません。

例えば、こんな使い方が考えられます。

  1. 現場での入力はAppSheet: 営業担当者が外出先で、スマホのAppSheetアプリを使って商談内容や写真をサッと入力します。
  2. データを自動でkintoneへ: 入力されたデータは、自動的にkintoneの商談履歴アプリに登録されます。
  3. 社内での確認・承認はkintone: 上司はオフィスで、パソコンのkintone画面で部下の報告を確認し、承認ボタンを押します。

このように、AppSheetを「外回り用の最強の武器」として、kintoneを「社内管理の鉄壁の砦」として使い分けることで、どちらか一つだけでは実現できない、最高の業務効率化が目指せます。

すぐに始められる!豊富なテンプレート(サンプルアプリ)で比較

ゼロからアプリを作るのは大変そう…と感じるかもしれませんが、どちらのツールにもすぐに使えるテンプレートが用意されています。

  • kintoneの強み:業務に特化した100種類以上の「サンプルアプリ」kintoneの大きな魅力は、日本の業務に合わせて作られた100種類以上の豊富なサンプルアプリです。特に「営業支援(SFA)パック」には、顧客情報、案件管理、活動履歴といったアプリがセットで含まれており、ダウンロードすればすぐに本格的な顧客管理を始められます 7。他にも部署別・業種別に様々なサンプルが用意されているので、自社に合ったものが見つかりやすいでしょう。
  • AppSheetの強み:シンプルなテンプレートからカスタマイズAppSheetにも、顧客管理(CRM)や在庫管理などのテンプレートが用意されています。kintoneのように業務パック形式ではありませんが、シンプルなテンプレートをコピーして、自社の業務に合わせて項目を追加・修正していくことで、オリジナルのアプリを効率的に作成できます。

【具体例でイメージ!】顧客管理での活用シーンを比較

あなたの会社では、どちらのツールが活躍しそうか、具体的なシーンで見てみましょう。

  • kintoneが活躍するシーン:チームで情報を育て、業務を回す
    • 案件進捗の共有: 営業チーム全員が、ある顧客に対する進捗状況をリアルタイムで確認。コメント機能で「この提案資料、A社の事例が参考になるかも」といったアドバイスを送り合えます。
    • 日報管理: 外出先の営業担当者がスマホで提出した日報を、上司が確認してすぐにフィードバック。日報がコミュニケーションのきっかけになります。
    • 問い合わせ管理: お客様からの問い合わせ内容と対応履歴をアプリに記録。担当者が不在でも、他のメンバーが状況を把握してスムーズに対応できます。
  • AppSheetが活躍するシーン:現場の「今」をリアルタイムでデータ化する
    • 訪問記録: 営業担当者が顧客訪問を終えた直後に、スマホアプリで商談内容を入力。GPS情報と連携して、訪問記録を自動で残すことも可能です。
    • 現場報告: 建設現場の作業員が、スマートフォンのカメラで進捗状況を撮影し、写真付きで作業報告。オフィスにいながら現場の状況が正確に把握できます。
    • 在庫確認: 店舗スタッフがお客様から在庫を尋ねられた際、その場でスマホアプリを起動。バーコードをスキャンして、リアルタイムの在庫状況を即座に回答できます。

導入と活用のハードルを比較:勉強は必要?困ったときに助けてくれる?

どんなに良い道具も、使いこなせなければ宝の持ち腐れですよね。ここでは、どちらが学習しやすいか、困ったときにサポートしてもらえるか、を比較します。

AppSheetの学習コストと日本語対応の現状

AppSheetを使いこなすには、正直、少し勉強が必要です。開発画面が基本的に英語であることと、データベースの基本的な仕組みを少し理解しておく必要があるためです。

ただ、安心してください。最近は日本語の助っ人が増えてきました。

  • アプリのボタンや表示名は、もちろん日本語にできます。
  • 公式のヘルプサイトにも日本語のページがかなり増えました。
  • 最近では、日本語でのメールサポートも始まっています。

とはいえ、基本的には自分で調べながら解決していくスタイルになることが多いでしょう。

kintoneの直感的な操作性と手厚いサポート体制

kintoneは、パソコンが苦手な人でも安心です。画面はすべて日本語で、ドラッグ&ドロップの簡単な操作でアプリが作れるので、誰でもすぐに使い始めることができます。

そして、kintone最大の魅力とも言えるのが、至れり尽くせりの手厚いサポート体制です。

  • 公式サポート: 困ったことがあれば、サイボウズ社に電話やメールで直接質問できます。
  • パートナー制度: あなたの会社の近所にあるITに詳しい会社(パートナー)が、導入の相談からアプリの作成、活用方法のレクチャーまで、親身になって手伝ってくれます。

これだけサポートが充実していれば、社内にIT専門家がいなくても、安心して導入を進められますよね。

結論:あなたの会社にピッタリなツールはどちらか?

これまでの分析を元に、あなたの会社にどちらのツールが合っているか、見ていきましょう。

AppSheetは、こんなあなたにおすすめ!

  • 従業員が数名のスタートアップや個人事業主
  • 営業や建設など、現場で働くスタッフが多い
  • すでにGoogle Workspaceを契約している
  • とにかくコストを抑えて、無料から始めたい!

選定理由: 無料から始められる手軽さは、予算が限られている場合に最適です。Google Workspaceを契約済みなら、実質タダで高機能が使えるのでコストパフォーマンスは最高です。そして、スマホでの使いやすさは、現場仕事の強力な味方になります。

kintoneは、こんなあなたにおすすめ!

  • 従業員が10名以上で、チームで情報を共有したい
  • 稟議書や報告書など、社内の承認フローを効率化したい
  • ITの専門家がいないので、日本語の手厚いサポートが欲しい
  • 顧客管理以外にも、色々な業務をまとめて管理したい

選定理由: 10名以上のチームで使うことを前提に作られているため、組織での導入に向いています。日本の会社に嬉しい承認フローの管理機能は、業務改善に大きく貢献します。そして何より、困ったときにいつでも相談できるパートナーの存在は、大きな安心材料です。

まとめ:AppSheetとkintone、あなたの会社に合うのはどっち?

さて、あなたの会社にはどちらのツールが合いそうでしたか?最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。

  • コスト: 安く始めたいならAppSheet。チームでしっかり使うならkintone。
  • 機能と柔軟性: スマホやGoogle連携が得意なAppSheet。社内業務の効率化が得意なkintone。
  • 学習コスト: 初心者でも安心なkintone。少し勉強が必要なAppSheet。
  • サポート体制: 手厚いサポートが欲しいならkintone。自分で解決できるならAppSheet。
  • 最適な活用シーン: AppSheetは「外」の仕事が得意。kintoneは「中」の仕事が得意。

著者の見解

AppSheetとkintone、どちらを選ぶべきか。それは、「あなたの会社が、仕事の効率を上げるために何を一番大切にしたいか?」で決まります。

もしあなたが、「今あるデータを活かして、現場でフットワーク軽く動きたい!」と考えるなら、AppSheetは最高のパートナーになるでしょう。あなたの会社の機動力を劇的に上げてくれるはずです。

一方で、「社内の情報を一箇所にまとめて、みんなで業務をスムーズに進めたい。そして、困ったときには安心して相談したい」と考えるなら、kintoneがあなたの会社を支える、頼もしい土台となってくれるはずです。

そして、もし予算に余裕があるなら、現場はAppSheet、社内はkintoneという「いいとこ取り」のハイブリッド活用が、あなたの会社のDXを成功に導く、最強の選択肢になるかもしれません。

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AppSheet vs kintone 徹底比較【2025年版】顧客管理アプリを運用・定着させるなら、どっちを選ぶ?

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