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kintone(キントーン)カスタマイズ活用ガイド|プラグイン・外部連携・JavaScript開発で業務システムを強化する方法

kintone

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投稿日:20250616 更新日:20250617 カテゴリー: kintone , ブログ , 業務改善

kintone(キントーン)カスタマイズ活用ガイド|プラグイン・外部連携・JavaScript開発で業務システムを強化する方法

kintone(キントーン)は、そのままでも多くの業務に対応できる強力なツールですが、カスタマイズや外部サービスとの連携を行うことで、さらに便利に、そして自社の業務に深くフィットしたシステムへと進化させることが可能です。このセクションでは、テンプレートやプラグインを活用した手軽な拡張方法から、社内外のシステムやExcelとの連携、さらにはノーコード・プログラミングによる本格的な開発・自動化支援まで、kintoneを最大限に活用するためのヒントをご紹介します。

テンプレート・プラグインでできる拡張

kintone(キントーン)の大きな魅力の一つは、専門的なプログラミングの知識がなくても、手軽に機能を拡張し、自社の業務に合わせたシステムを構築できる点です。その代表的な手段が「テンプレート」と「プラグイン」の活用です。

テンプレート(サンプルアプリ)の活用による迅速なアプリ導入

kintoneには、様々な業種や業務シーンを想定してあらかじめ作成された100種類以上の「サンプルアプリ」(テンプレート)が用意されています 5

  • 主なテンプレート例:
    • 日報管理、顧客リスト、案件管理、問い合わせ管理、タスク管理(TODOリスト)、契約書管理、経費申請、備品管理、プロジェクト進捗管理、採用面接管理など、日常業務ですぐに使えるものが多数揃っています。
  • 活用方法:
    1. kintoneのアプリ作成画面から「アプリストアから選ぶ」または「サンプルアプリを追加する」を選択します。
    2. 目的に合ったサンプルアプリを選び、自社のkintone環境に数クリックで追加できます。
    3. 追加したサンプルアプリは、そのまま使い始めることもできますし、さらに自社の業務に合わせて項目を追加・修正したり、デザインを変更したりといったカスタマイズも自由に行えます。
  • メリット:
    • ゼロからアプリを設計する手間が省け、迅速にシステムの導入・運用を開始できます 31
    • どのような項目(フィールド)を設定すれば良いか分からない場合でも、テンプレートを参考にすることで、効率的にアプリ作成を進められます。
    • ベストプラクティスが反映されたアプリ構成をベースにできるため、業務改善のヒントを得ることもできます。

プラグインによる手軽な機能拡張

「プラグイン」とは、kintoneの標準機能だけでは実現できない特定の機能を追加したり、操作性やデザインを向上させたりするための、いわば「追加パーツ」のようなものです。

  • プラグインの特徴:
    • 多くの場合、JavaScriptやCSSといったプログラミングの知識がなくても、提供されているプラグインのファイル(通常はZIP形式)をkintoneにアップロードし、簡単な設定を行うだけで機能を拡張できます。
    • サイボウズ社自身や、多くのパートナー企業から、無料または有料の様々なプラグインが提供されています。
  • 人気のプラグイン例と活用シーン:
    • 帳票出力プラグイン (例: プリントクリエイター、RepotoneU): kintone内のデータからワンクリックで見積書、請求書、納品書などの帳票をPDFやExcel形式で出力。
    • 外部連携フォームプラグイン (例: フォームブリッジ): kintoneアカウントを持たない社外の人がWebフォームからkintoneに直接データを登録可能に。アンケート、問い合わせ受付、イベント申し込みなどに活用 。
    • カレンダー表示プラグイン (例: KOYOMI, カレンダーPlus): kintoneのスケジュールデータやタスク情報を視覚的なカレンダー形式で表示・管理。
    • 高度なグラフ・ダッシュボードプラグイン (例: krewDashboard): 複数のアプリのデータを集約し、より高度でインタラクティブなグラフや経営ダッシュボードを作成。
    • ガントチャートプラグイン (例: KOUTEI): プロジェクトのタスクや工程をガントチャート形式で表示し、進捗管理を効率化。
    • その他、一覧画面の検索性向上、条件に応じたフィールドの表示制御、入力支援など、多種多様なプラグインが存在します。
  • プラグイン導入のメリット:
    • 自社でプログラミング開発を行うことなく、短期間かつ低コストで高度な機能を追加できます。
    • 業務の特殊なニーズにも柔軟に対応しやすくなります。
  • プラグイン利用時の注意点:
    • 多くのプラグイン(特にAPIを利用するもの)は、kintoneの「スタンダードコース」以上の契約が必要です。
    • 無償プラグインの場合、提供元によるサポートや将来的なアップデートが保証されない、突然提供が終了する可能性がある、他のプラグインとの間で機能が競合(干渉)してしまうリスクがある、といった点に注意が必要です。
    • 有償プラグインの場合は、提供元による保守サービスやアップデート対応が期待できるため、企業での安定した運用には適しています。

テンプレートとプラグインを賢く活用することで、kintoneの導入から価値実現までの時間を大幅に短縮し、特別なITスキルがなくても、自社の業務に最適化されたシステム環境を効率的に構築・運用していくことが可能になります。これらは、kintoneエコシステムがもたらす大きな恩恵の一つと言えるでしょう。

関連記事:【導入事例で学ぶ】kintone(キントーン)活用術|業務改善・課題解決を実現した企業の活用事例まとめ

社外・基幹システム・Excelなど外部サービスとの連携方法

kintone(キントーン)は、単独のシステムとしてだけでなく、社内外の様々な外部サービスや既存システムと連携することで、その価値をさらに高めることができます。情報がサイロ化するのを防ぎ、シームレスなデータフローを構築することで、業務全体の効率化と高度化を実現します。ここでは、代表的な連携対象と、その連携方法について解説します。

1. 社外との連携

kintoneは、社内の業務管理だけでなく、顧客、取引先、パートナー企業といった社外の関係者との情報共有やコミュニケーションにも活用できます。

  • ゲストスペース機能:
    • 特定のプロジェクトや業務において、社外のメンバーを「ゲストユーザー」としてkintoneの専用スペース(ゲストスペース)に招待できます。
    • ゲストユーザーは、招待されたスペース内のアプリやスレッドのみにアクセスが制限されるため、セキュリティを保ちながら、必要な情報を共有し、共同で作業を進めることが可能です。例えば、共同プロジェクトの進捗管理、資料共有、質疑応答などに利用されます。
  • Webフォーム作成プラグインの活用 (例: フォームブリッジ):
    • kintoneアカウントを持たない不特定多数の社外の人が、Webサイト上のフォームから直接kintoneにデータを入力できるようにするプラグインです。
    • これにより、ホームページからの問い合わせ受付、イベントやセミナーの参加申し込み、アンケートの実施、採用応募者のエントリーなどをkintoneで一元管理できます。入力されたデータは自動的にkintoneのアプリに登録されるため、手作業での転記が不要になります。
  • データ公開プラグインの活用 (例: kViewer):
    • kintone内に蓄積された情報を、kintoneアカウントを持たない社外の人にも安全に公開するためのプラグインです。
    • 例えば、製品カタログ、よくある質問(FAQ)、イベントスケジュールなどをWebページとして公開し、常に最新の情報を外部に提供できます。公開する情報や範囲は細かく設定可能です。

2. 基幹システム(ERPなど)との連携

多くの企業では、会計、販売、生産といった中核業務を支える基幹システム(ERPなど)が稼働しています。kintoneはこれらの基幹システムと連携することで、データの二重入力を防ぎ、情報の一貫性を保ち、業務プロセス全体の効率化を図ることができます。

  • CSVファイル連携:
    • 最も手軽な連携方法の一つです。基幹システムから必要なデータをCSV形式でエクスポートし、それをkintoneのアプリにインポートします。逆に、kintoneのデータをCSVで出力し、基幹システムに取り込むことも可能です。手動またはバッチ処理などで半自動化することも考えられます。
  • API連携:
    • kintoneが提供するAPI(Application Programming Interface)を活用し、基幹システムとkintone間でデータを自動的に同期・共有するシステムを開発します。これにより、リアルタイムに近いデータ連携が可能になります。ただし、API連携の作成には、通常、プログラミングの知識や開発スキルが必要となります。
    • 連携例: 基幹システムの顧客マスターや商品マスターをkintoneの関連アプリと同期する、kintoneで承認された経費精算データを会計システムに自動で仕訳入力するなど。
  • Webhook連携:
    • kintoneのアプリで特定のイベント(レコードの追加・編集など)が発生した際に、その情報をリアルタイムで外部システム(基幹システム側でWebhook受信の仕組みが必要)にHTTPリクエストとして送信する機能です。
  • 中間サーバーを利用した連携:
    • より複雑なデータ変換や処理を伴う場合、kintoneと基幹システムの間に中間サーバーを介して連携を行うこともあります。

3. Excel/CSVとの連携

多くの業務で依然として広く使われているExcelやCSVファイルとも、kintoneは柔軟に連携できます。

  • Excel/CSVファイルからのアプリ作成:
    • 既存のExcelファイルやCSVファイルをkintoneにアップロードするだけで、そのファイルのデータと列構造を元に、新しいkintoneアプリを自動的に作成できます。これにより、過去の資料をスムーズにkintone環境へ移行できます。
  • 既存アプリへのデータインポート:
    • 既に作成済みのkintoneアプリに対して、ExcelやCSVファイルからレコード(データ行)を一括で登録したり、既存のレコードをまとめて更新したりできます。
  • kintoneからのデータエクスポート:
    • kintoneアプリ内のデータをCSV形式でエクスポートできます。エクスポートしたデータは、Excelでさらに詳細な分析を行ったり、他のシステムで活用したり、バックアップとして保管したりすることが可能です。

4. その他外部クラウドサービスとの連携

上記以外にも、kintoneは様々な外部クラウドサービスと連携することで、より広範な業務ニーズに対応できます 22

  • 会計ソフト: freee会計、マネーフォワード クラウド会計など。
  • コミュニケーションツール: Slack、LINE WORKS、Microsoft Teamsなど。
  • クラウドストレージ: Dropbox、Google Drive、Boxなど。
  • MA(マーケティングオートメーション)ツール電子契約サービスカレンダーサービス(Googleカレンダーなど)BIツールなど。

関連記事:kintone(キントーン)の機能を徹底解説|業務改善を実現する連携・管理・アプリ活用のすべて

これらの外部サービスとの連携は、専用の連携サービスやプラグインを導入する方法と、APIやJavaScriptを活用して個別に開発する方法があります。

kintoneをハブとして、社内外の様々なシステムやサービスとデータを繋ぐことで、業務プロセスはよりシームレスになり、組織全体の情報活用レベルが向上します。自社の業務フローや既存システムの状況を考慮し、最適な連携方法を選択することが、kintone導入効果を最大化する鍵となります。

ノーコード・プログラミングによる開発・自動化支援

kintone(キントーン)の大きな特徴は、プログラミングの専門知識がない人でも業務アプリを開発できる「ノーコード」の手軽さと、より高度なカスタマイズや自動化を実現したい場合には「プログラミング」による開発も可能であるという、柔軟な開発オプションを提供している点です。これにより、企業のITスキルレベルやニーズに応じて、最適な方法でシステム構築と業務の自動化を進めることができます。

ノーコードによる開発・自動化

kintoneの基本思想はノーコードであり、多くの機能がプログラミングなしで利用できるように設計されています。

  • ドラッグ&ドロップでのアプリ開発: 前述の通り、画面上で必要なフィールド(入力項目)を選んで配置するだけで、直感的に業務アプリを作成できます。
  • 標準機能の組み合わせ: フィールド設定、一覧表示設定、グラフ設定、プロセス管理(ワークフロー)設定、アクセス権設定といったkintoneの標準機能を組み合わせることで、コーディングなしに多くの業務要件に対応したシステムを構築できます。
  • プラグインの活用: 様々な機能を拡張するプラグインも、多くはプログラミングなしで導入・設定が可能です。これにより、帳票出力、外部連携フォームの設置、カレンダー表示といった高度な機能も手軽に追加できます。
  • ノーコードカスタマイズサービスの利用: 「gusuku Customine(グスク カスタマイン)」のようなサードパーティ製のノーコードカスタマイズサービスを活用すると、プログラミングを記述することなく、「やること」と「条件」を画面上で選んで組み合わせるだけで、プラグインでは難しいような、より細やかで柔軟なkintoneカスタマイズを実現できます。例えば、「特定の条件でフィールドを非表示にする」「ボタンクリックで複数の処理を実行する」といった動作をノーコードで設定可能です。

プログラミングによる開発・自動化(ローコード/プロコード)

kintoneのスタンダードコース以上では、JavaScriptやAPIを活用した、より高度なカスタマイズやシステム連携、自動化処理の開発が可能です。

  • JavaScript/CSSによるカスタマイズ:
    • kintoneのアプリ画面やレコード詳細画面、一覧画面などの見た目(デザイン)や動作を、JavaScriptやCSSを使ってより細かくカスタマイズできます。
    • 具体的な活用例:
      • レコード一覧画面に独自の集計ボタンを設置し、クリックすると合計値などを表示する。
      • 特定の条件(例:ステータスが「緊急」)に応じて、レコードの文字色や背景色を動的に変更する。
      • 標準の計算フィールドでは実現できない複雑な計算処理を実装する。
      • フィールド間の入力値チェックを強化したり、入力に応じて他のフィールド値を自動変更したりする。
  • API(Application Programming Interface)の活用:
    • kintoneはREST APIとJavaScript APIを提供しており、これらを活用することで、kintoneのデータを外部システムと送受信したり、kintoneの動作をプログラムから制御したりできます。
    • REST API: 主にサーバーサイドのプログラムから、kintoneアプリのレコードの取得・登録・更新・削除、ファイルのアップロード・ダウンロードなどを行います。外部システムとのデータ連携やバッチ処理などに利用されます。
    • JavaScript API: 主にkintoneの画面上で動作するJavaScriptから、表示されているレコードの情報にアクセスしたり、画面の動作をカスタマイズしたりします。
    • API連携事例: ChatGPTのようなAIサービスとの連携、Dropboxなどのクラウドストレージとのファイル連携、freee会計などの会計ソフトとのデータ連携、Slackなどのコミュニケーションツールとの通知連携など、多岐にわたります。
  • Webhookの利用:
    • kintoneのアプリでレコードが追加・編集されたり、ステータスが変更されたりといったイベントが発生した際に、その情報をリアルタイムで指定した外部URLにHTTP POSTリクエストとして送信する機能です。これをトリガーとして、外部システムで特定の処理を自動実行させることができます。

自動化支援の具体例

上記のノーコード・プログラミング手法を組み合わせることで、様々な業務の自動化が可能です。

  • プロセス管理による業務フローの自動化: 申請内容に応じた承認ルートの自動分岐、承認後のステータス自動更新、関係者への自動通知など。
  • 通知機能による自動リマインド・情報伝達: タスクの締切日が近づくと担当者に自動でリマインド通知を送る、特定の条件(例:在庫数が閾値を下回る)を満たした際に管理者にアラート通知を送るなど。
  • APIやJavaScriptを活用した定型業務の自動化: 定期的なデータ集計とレポート作成の自動化、外部システムからのデータ取り込みとkintoneへの自動登録、kintoneの更新情報を元にした他システムへの自動反映など。
  • RPAツールとの連携による広範な自動化: kintone内外の複数のアプリケーションをまたがる定型的な操作(例:メールから添付ファイルを取得してkintoneに登録し、その内容を基幹システムにも入力する)をRPAで自動化し、そのトリガーや結果の管理をkintoneで行う。

まとめ

kintoneは、プログラミングの知識がないビジネスユーザー(市民開発者)が手軽に業務改善を始められるノーコードの側面と、専門的な開発者がJavaScriptやAPIを駆使して高度なシステム構築や自動化を実現できるローコード/プロコードの側面を併せ持っています。これにより、企業は自社のリソースや必要なカスタマイズの度合いに応じて、最適な開発アプローチを選択し、段階的に業務の自動化と効率化を推進していくことができます。kintoneの導入は、単なるツール利用に留まらず、業務プロセス全体の最適化や戦略的な自動化を目指す上での強力な支援となるでしょう。

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