ユーザーエクスペリエンス(UX)改善手順5つとチェック項目10個
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UX を普段から意識していますか?
「自社のUXが悪い」こんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。ユーザーエクスぺリエンス(UX)は、Webサイトを成長させるためとても重要なキーワードです。
今回は、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の定義から改善手順5つ、チェック項目10個を徹底的に解説していきます。
ユーザーエクスペリエンス( UX )とは?
ユーザーエクスペリエンス(User Experience、UXと略す)とは、サービスや商品を活用したユーザーの経験や体験談のことを言います。ユーザー経験やユーザ体験とも呼ばれており、ユーザーエクスペリエンス(UX)の質がユーザー満足度に直結します。
たとえば、「サイトの動作が重くていらいらする」「文章やデザインが見やすい!」「欲しい情報が手に入った」等の感想もUXの1つです。
具体例でも分からない人は、「ユーザーエクスぺリエンス(UX)=ユーザーの体験談や感想のこと」を指すと覚えておきましょう。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の重要性
ユーザーエクスぺリエンス(UX)はマーケティング市場において注目をあつめており、他社競合サイトとの差別化に強力な武器になると言われています。現状のWebサイト界は日々進歩しており、GoogleやYahoo!の検索欄に埋もれてしまうことが多くあります。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の良さが出ているWebサイトを作り上げると、簡単に他社との差別化が可能になり、1歩突き抜けたサイトになることができるでしょう。また、サイトに訪れたユーザーに良い印象を与えることで、離脱率の低下やCVR(成約率)向上につながります。
これらのことからも、Webサイトではユーザーエクスぺリエンス(UX)が非常に重要であると言えるでしょう。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)とユーザビリティとの関係性
ユーザビリティとは、ユーザーにとっての使いやすさや見やすさを表す指標で、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を高めるための要素の1つです。ユーザビリティが評価されるとき、同時にユーザーエクスぺリエンス(UX)も評価されます。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)を向上させるためにはユーザビリティの質の高さも重要になってきますが、それだけではユーザーに満足な体験や経験は与えられないこともあります。なぜなら、ユーザービリティは1つの指標に過ぎず、サイトに訪れたユーザーに適していると限らないからです。
ユーザーに合わせたユーザビリティを設定することで、ユーザーエクスぺリエンス(UX)も向上されることに繋がるでしょう。
ユーザーエクスぺリエンス( UX )とUIの違い
UIとは、User Interface(ユーザーインターフェース)の略称で、ユーザーがサービスに接触する境界線のことを指し、ユーザーと商品を繋ぐ役割を担います。
UIはユーザーエクスぺリエンス(UX)を向上させるための1要素で、ユーザーを満足させるために重要な役割を果たしています。ユーザーエクスぺリエンス(UX)はユーザーの経験談や体験談のことを指しているのに対し、UIはユーザーの目に直接触れ実際に利用できるものを指します。
たとえば、自動販売機で飲み物を買う時に押すボタンもUIの1つです。UIの品質は、UXの向上に直結するため、UXとUIは密接に関係していることを把握しておきましょう。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の事例
スターバックスとドン・キホーテをユーザーエクスぺリエンス(UX)の事例として挙げてみましょう。
UXの事例その1:スターバックス
スターバックスは日本で有名なカフェチェーン店です。スターバックスのCEOの「スターバックスコーヒーは、コーヒーではなく体験を売っている」といった発言も記憶にある方はいらっしゃるのではないでしょうか。
その発言通り、現在のスターバックスは、おしゃれな空間やスタッフの心地よい接客を中心に、質の高いユーザーエクスペリエンス(UX)を提供していることに成功しており、他のカフェチェーン店に比べても独自のポジションを得られているのです。
UXの事例その2:ドン・キホーテ
ドン・キホーテは数多くの取扱商品があり、多くのユーザーが毎日来店しています。一見、圧迫陳列で導線がごちゃごちゃしており、ユーザビリティが低いように見えます。
しかし、実はドン・キホーテの店内には、ユーザーによっては「宝物を探しに来る楽しさ」を感じ取れるように設計されているのです。そのような、宝物を探す時の楽しさを感じる部分でユーザーエクスペリエンス(UX)の提供に成功しているのです。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素5つ
ここまで、ユーザーエクスぺリエンス(UX)についてや似た用語との関係性、事例をご紹介しました。次に、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する5つの要素について解説します。
- コンテンツの価値や有益性
- コンテンツのわかりやすさ
- コンテンツの信頼の度合い
- サイトの利便性
- サイトの見た目
1つずつ見ていきましょう。
①:コンテンツの価値や有益性
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素の1つ目として挙げられるのは、コンテンツの価値や有益性です。どれだけサイトのデザインが優れていて、動作が軽かったとしても、ユーザーが求める情報や内容を提供できなければ、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質は下がったままになります。
そうならないためにも、ユーザーが「見て良かった、使って良かった」と思えるようなコンテンツ作りが必須になるのです。ユーザーファーストでコンテンツ作りを行っていくと、コンテンツの価値や有益性は向上します。
②:コンテンツのわかりやすさ
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素の2つ目として挙げられるのは、コンテンツのわかりやすさです。
コンテンツのわかりやすさを確保するためには、ユーザーの第一印象を奪いましょう。
ユーザーの第一印象を奪うとは、ユーザーがパッと見て分かるデザインを意識するということです。パッと見て分かるデザインを作ることができれば、ユーザーは分かりやすいと第一印象で思ってくれ、ユーザーの不満を軽減できるでしょう。
③:コンテンツの信頼の度合い
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素の3つ目として挙げられるのは、コンテンツの信頼の度合いです。
ユーザーが得た情報の信頼性は、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質に大きな影響を及ぼします。
信頼を高めるためにも、コンテンツ内に作成者の権威性や情報の根拠を詳しく記載しておきましょう。作成者の権威や根拠ある情報を提示し続ければ、おのずとコンテンツの信頼性が上がっていき、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を向上させるでしょう。
④:サイトの利便性
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素の4つ目として挙げられるのは、サイトの利便性です。利便性とは、使いやすさのことを言います。利便性が低いと、ユーザーが求めている情報になかなか辿り着くことができず、ユーザーの不満度が高まってしまいます。
ユーザーが不満を持たないようにするためにも、利便性を妨害するエラーや不具合を解消し、ユーザーに手間をかけさせないサイト設計が必須と言えるでしょう。ユーザーの目的の情報に早く辿り着ければ着けるほど、ユーザーにとってプラスになります。
このユーザーにとってのプラスを作り上げることが、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を向上することに繋がるのです。
⑤:サイトの見た目
ユーザーエクスぺリエンス(UX)の質を左右する要素の最後に挙げられるのは、サイトの見た目です。どれだけ良い情報が揃っていても、ユーザーがサイトの見た目を好きになれないケースがあります。
逆に言うと、サイトの見た目が良いだけで、ユーザの支持を得られることもあるということです。そのため、サイトの見た目はユーザーエクスぺリエンス(UX)において最も重要であると言えるでしょう。
ユーザーに好まれるサイトの見た目にするには、感受性をゆさぶるような感動を生み出す設計をすることが必要です。「すごい、かっこいい」というようなユーザーの体験を生み出すためにも、サイトの見た目について優先して改善していくようにしていきましょう。
Webサイトのユーザーエクスペリエンス(UX)改善における5つの手順
今度は、Webサイトのユーザーエクスぺリエンス(UX)改善における5つの手順について具体的に解説していきます。
①:ユーザーエクスぺリエンス(UX)を改善する目標(ゴール)を設計する
1つ目の手順は、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を改善するための目標(ゴール)を設計することです。UXの目標を設計することで、Webサイトの方向性が固まっていくでしょう。
「何を改善するのか、ユーザーは何を求めているのか」を明確にし、自社のユーザーのユーザーエクスぺリエンス(UX)はどのようなところまで達成すればよいのか、明確に把握できるようにしていくことで、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を改善していくことができます。
②:ユーザーの分析を行う
2つ目の手順は、ユーザーの分析を行うことです。ユーザーの分析を行うことで、ユーザの求めているものが把握できます。
頭ごなしに分析するのではなく、まずは自社サイトのユーザーデータを元にペルソナ設定を行いましょう。ターゲットとなるユーザーを細かく設定することで、ユーザー目線で自社の商品を見ることができ、ユーザー側の悩みや要望についての想像が可能になっていきます。
ユーザーの分析と、ユーザー目線での悩み・要望を想像することができれば、他社サイトよりも頭1つ抜きん出るユーザーエクスぺリエンス(UX)を勝ち取ることができるでしょう。
③:ユーザー体験を明らかにする
3つ目の手順は、ユーザー体験を明らかにすることです、ユーザー体験を明らかにすることは、直接的にユーザーエクスぺリエンス(UX)改善の近道になります。なぜなら、ユーザーエクスぺリエンス(UX)はユーザー体験のことを指し、ユーザーの具体的な体験を知ることができれば、ユーザーエクスぺリエンス(UX)改善の直接的な方向性を導き出すことが可能だからです。
「サイトの動作が重かった」「情報がわかりやすい」等のユーザー体験を明らかにし、サイトで対策・改善をすることで、離脱率を減らせたり、CVR向上に繋がるでしょう。
ユーザー体験を明らかにして最適な対策を立てられるかどうかは、発注者にかかっています。間違いなくユーザー体験を分析し、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を改善していきましょう。
④:システムの障害を回避する
4つ目の手順として挙げられるのは、システムの障害を回避することです。システム障害を回避することは、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の改善に不可欠です。
自社のサイトでシステム障害が起こると、ユーザから「使いにくい、すぐ落ちる」等のマイナスイメージを持たれてしまいます。また、そのイメージをSNSや口コミ等での書き込まれれば、Webサイトにとどまらず、自社のイメージを損なってしまうでしょう。
自社のイメージを損なわないよう、定期的なメンテナンスやテストを行い、システム障害が起こらないように対策しましょう。
⑤:コンテンツを充実させる
最後の手順として挙げられるのは、コンテンツを充実させることです。中身がないコンテンツに、ユーザーは見向きもしません。
ただ単に、コンテンツを充実させればいいわけではなく、コンテンツの質を確保するようにしましょう。ユーザーが満足することが、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を改善することに繋がるということを忘れてはいけません。
コンテンツを充実させる際に、プラスで取り組んでほしいことは下記のとおりです。
- 運営者の情報を記載する
- 導線設計を良くする
- エントリーフォーム最適化を行う
運営者の情報を明記することは、ユーザーへの信頼に繋がります。また、導線設計はユーザーの利便性に直結します。導線設計を改善させるためにも、メニュー欄を工夫したり、ボタン配置に気を配りましょう。
エントリーフォーム最適化は、ユーザーの離脱率低下に繋がります。設置するだけではなく、利便性が高いエントリーフォームを目指しましょう。これらのことに取り組むことで、ユーザーエクスぺリエンス(UX)の改善に繋がります。
ユーザーエクスペリエンス(UX)改善確認チェック項目10個
ここまではユーザーエクスペリエンス(UX)の改善手順5つを紹介してきました。続いて、ユーザーエクスペリエンス(UX)を改善するためのチェック項目10個を簡単に紹介します。
改善点1:適切なデザインにしている
改善点のチェック項目の1つ目は、適切なデザインにしていることです。Webサイトのデザインは、ユーザーエクスペリエンス(UX)改善に重要です。ユーザーにとって「見やすい、わかりやすい」等の要素があるだけで、ユーザーエクスペリエンス(UX)改善に繋がります。
デザインは、ユーザーの第一印象に大きな影響を与えるため、手を抜かずデザインを設計するようにしましょう。
改善点2:スマートフォンでストレスなく表示される
改善点のチェック項目の2つ目は、スマートフォンでストレスなく表示されることです。Webサイトの中には、スマホの表示に対応してしないサイトが多くあります。
ユーザーの多くは、スマホでWebサイトに訪問するため、スマホでの表示速度を上げておく必要があります。使いやすさを向上させるためにも、スマホに最適化したサイト表示を作っておきましょう。
改善点3:5秒以内にページが表示される
改善点のチェック項目の3つ目は、5秒以内にページが表示されることです。ページが早く表示されることで、ユーザーはアクセスがしやすくなり、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善につながります。
また、離脱率の低下やCVRの向上に繋がるため、表示速度は上げておきましょう。5秒と言わず、少しでも早く表示速度を上げるだけで、ユーザーの満足度が上がるということを忘れてはいけません。
改善点4:連絡フォームが見つけやすい場所に設置されている
改善点のチェック項目の4つ目は、連絡フォームが見つけやすい場所に設置されていることです。連絡フォームは、ユーザーに安心感を与えます。
しかし、設置場所を間違えてしまうと、ユーザーが連絡フォームを見つけることができず、ユーザーの満足度が下がってしまうでしょう。そのため、連絡フォームは初めて訪れたユーザーの方にも見つけやすい場所にわかりやすく設置する必要があるのです。
改善点5:電話番号を1タップしてすぐに電話をかけられる
改善点のチェック項目の5つ目は、電話番号を1タップすればすぐに電話をかけられることです。
1タップで電話をかけられるように設定しておけば、電話アプリをあらかじめ立ち上げておく必要がなくなります。そのような手間がかからない仕様にしておくと、ユーザーはあなたのサイトで利便性を感じるようになり、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善に繋がります。
改善点6:リンク切れがない
改善点のチェック項目の6つ目は、リンク切れがないことです。リンク切れがあると、ユーザーがクリックしてもアクセスできなくなり、不満が溜まります。リンク切れを防ぐためにも、定期的にコンテンツを見直しをしていくなどのメンテナンスを欠かさないようにしましょう。
改善点7:鮮明な画像を使っている
改善点のチェック項目の7つ目は、鮮明な画像を使っていることです。改善点のチェック項目の1つ目でも話したとおり、デザインはユーザーの第一印象に大きな影響を与えます。特に画像は、自社サイトの印象を大きく左右します。鮮明な画像の定義は以下のとおりです。
- 明るい場所で撮影されている
- 背景に余計なものがない
- 角度を気にしている
上記の定義に当てはまった鮮明な画像を使うことで、ユーザーの満足度が上がり、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善に繋がることを理解しておきましょう。
改善点8:読みやすい文章で構成されている
改善点のチェック項目の8つ目は、読みやすい文章で構成されていることです。読みやすい文章で構成されていないと、ユーザーが求めている情報を簡単に手に入れられません。
ユーザーが不満を持たないようにするためにも、わかりやすい文章構成を意識しましょう。書き方さえ身につければ、誰でも簡単に分かりやすい文章を作ることができます。
改善点9:ユーザーが商品やサービスを理解しやすい構成にしている
改善点のチェック項目の9つ目は、ユーザーが商品やサービスを理解しやすい構成にしていることです。
理解しやすい構成は、ユーザーの満足度に直結します。理解しにくい構成にしていると、自社サイトに訪れたユーザーはどこを見ればよいかも分からず、離脱率が格段に上がってしまうでしょう。
自社サイトから離脱するユーザーを減らすためにも、ユーザーが理解しやすい構成で商品やサービスを宣伝するようにしましょう。
改善点10:常に最新の情報が掲載されている
改善点のチェック項目の最後は、常に最新の情報が記載されていることです。ユーザーは、正確で最新の情報を求めています。そのため、自社サイトに古い情報をたくさん収集していても、ユーザーは満足することはないでしょう。
最新の情報を記載し続けるためにも、こまめにメンテナンスや更新、リライトをするようにしていきましょう。
まとめ:ユーザーエクスペリエンス(UX)を改善しましょう
この記事では、ユーザーエクスぺリエンス(UX)を左右する要素や改善手順、チェック項目10個を紹介してきました。
ユーザーエクスぺリエンス(UX)は、Webサイトを成長させるためには非常に重要です。他社に負けないWebサイトを作成するために、常にユーザーエクスぺリエンス(UX)を意識し、改善していくように心がけましょう。
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ブランディングで育てるECコンサルティング会社を経営しています。中小企業向けに100社を超えるECサイト構築経験を活かし、ECコンサルタント兼Webマーケターとして50社以上のEコマース事業の課題を解決。一般社団法人全日本SEO協会会員としてECサイトのSEOが得意。
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