ユーザー体験とユーザビリティの違いは?設計手順4つも解説!
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ユーザー体験 とユーザビリティは、似ている言葉であるものの意味は少々異なります。ただしどちらの言葉も、集客や売上増加の双方においてマーケティングが中心となる現代において非常に重要です。
本記事では、ユーザー体験とユーザビリティの違いを解説するとともに、ユーザー体験の事例をご紹介します。また、ユーザー体験とユーザビリティの設計手順もご説明しますので、ぜひ参考にしてください。
ユーザー体験 (ユーザーエクスペリエンス)とは?
まずは、ユーザー体験(ユーザーエクスペリエンス)について解説します。ユーザー体験とは、顧客がサービスや商品に触れた際に抱く感情や体験のことを指します。マーケティング用語で「UX」とも呼ばれます。
1990年代に出てきた言葉ではあるものの、現代のマーケティング業界において耳にしない日はないほど、重要視されている概念です。
なぜ今ユーザー体験が重要なのか?
なぜ、現代においてユーザー体験(UX)が重要視されているかというと、下記3つの要因が大きいです。
- 競合との差別化を図るため
- デバイスが多様化しているため
- 購入プロセスが変化しているため
まず、競合との差別化です。現代においてユーザーは、単に商品やサービスを購入するのではなく、購入することによって得られる体験価値を重要視するようになりました。つまり、体験にお金を払うユーザーが増えたということです。
次にデバイスの多様化ですが、これは文字通りPCやスマホ、タブレットなどの多様化になります。これにより、あらゆるシーンでユーザーが利用することを想定し、ユーザーが期待する以上の価値を提供するためにUXが重要視されています。
最後に購入プロセスの変化ですが、ユーザー体験(UX)はコンバージョンに大きな影響を与えます。商品やサービスを購入する前に、実際に購入したことを錯覚させるような体験をユーザーに与えることで購買意欲が高まり、結果的にコンバージョン数が増えることに繋がります。
ユーザーエクスペリエンスとユーザーインターフェイス、ユーザビリティの違い
これら3つの違いは下記のとおりです。
ユーザーエクスペリエンス:顧客体験
ユーザーインターフェイス:ボタンやメニューなど顧客が接触する面
ユーザビリティ:顧客の満足度合い(使いやすさ等)
上記の通り、ユーザーエクスペリエンスの概念の中に、インターフェイスやユーザービリティが含まれます。つまり、商品やサービスを提供する中で最も重要視するべきはユーザー体験(UX)の部分であり、ここを疎かにしてしまうと、望まない結果となってしまうことが分かるのではないでしょうか。
ユーザー体験 (ユーザーエクスペリエンス)の事例
ここまで、ユーザ体験やユーザビリティの違いなどを解説してきました。ここからは、下記2つのユーザー体験の事例を解説します。
- Apple
- メルカリ
それぞれ順番に見ていきましょう。
ユーザー体験の事例その1:Apple
Appleの中で分かりやすいUXの事例は、iPhoneです。iPhoneには、感覚的に理解できるタッチパネル操作とボタンデザイン、最小限の操作ボタンが搭載されています。裏を返せば、iPhoneにはこれら以外の機能はほぼ搭載されていません。
小さな子供やご年配の方でも操作ができるUXに仕上げられており、ユーザービリティも担保されていることが特徴です。
ユーザー体験の事例その2:メルカリ
メルカリは、UXはもちろんですが、ユーザビリティがとても優れたアプリです。写真を見るだけで金額が理解できるように配慮されており、購入ボタンが常に設置されていることから、コンバージョンへの導線も分かりやすいです。
また、出品ボタンも画面下部中央に設置されています。これにより、購入者側と出品者側の双方が理解できるC to Cサービスとなっています。
ユーザー体験 とユーザビリティ設計手順
ここまで、ユーザー体験の概要や事例を解説してきました。ここからは、ユーザー体験とユーザビリティの設定手順をご説明します。
- 市場の調査
- 戦略の策定
- デザイン設計・実装
- プロダクトの分析・改善
それぞれ順番に見ていきましょう。
市場の調査
まずは、市場の調査を行います。市場の調査を行う中で、ユーザーが何を求めてサービスを利用しているのかを洗い出し、それらをデザインに落とし込みましょう。
なお、市場調査の方法は様々です。アンケート調査やサイトの流入調査、競合他社のユーザー調査など複数の方法を絡めて調査し、総合的に判断しましょう。
戦略の策定
次に、戦略の策定です。言葉を言い換えると、要件定義を行います。上述した市場調査を行う中で、どのように設計すればユーザーの購買意欲が高まるのかが多少なりとも見えているはずですので、それらを具体的に定義していきます。
つまり、ユーザーが自社のサービスにどのような体験価値を求めているのかを、明確に洗い出す段階です。
デザイン設計・実装
次に、定義した要件に則ってデザイン設計を行い、実装します。ここで重要なのは、必ずワイヤーフレームも作成することです。感覚的にデザインをするのではなく、ワイヤーフレームを作りながらデザインを設計することで、論理的に理解できるデザインに仕上げられます。
プロダクトの分析・改善
実装が完了したら、最後にプロダクトのPDCAを回します。どうしても、サービスをリリースする前後では、ユーザーの反応に乖離が生まれます。それらの乖離を埋めるためにPDCAを回し、よりユーザー体験を高品質なものに向上させるよう改善していきます。
ボタンの位置やボタン周りの文言の変更、メニューバーの色の変更など、細かな部分まで徹底的に分析を行いましょう。
まとめ:ユーザビリティを高めて ユーザー体験 を向上させましょう
ユーザー体験とユーザビリティの違いなどを解説してきました。ユーザー体験はUXとも呼ばれ、サービスや製品を通じて顧客が抱く感情や体験のことを指します。
競合が強くなり、デバイスも多様化する現代において、UXこそが差別化を図る重要な要素だと言えます。まずは、本記事で解説したユーザー体験とユーザビリティの設計手順を参考に、UX化を進めてみてはいかがでしょうか。
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ブランディングで育てるECコンサルティング会社を経営しています。中小企業向けに100社を超えるECサイト構築経験を活かし、ECコンサルタント兼Webマーケターとして50社以上のEコマース事業の課題を解決。一般社団法人全日本SEO協会会員としてECサイトのSEOが得意。
ブランディングで育てるECコンサルティング会社|アイヴィクス株式会社
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